大手からベンチャーへ転職!メリットや失敗しないためのコツを解説
大手企業で働く人の中には、ベンチャー企業に転職して新たなキャリアを築きたいと考える人も少なくありません。
ベンチャー企業には多くの魅力がある一方で、大手企業とは異なる環境であることから、転職後にミスマッチを感じるリスクも存在します。
そこで、今回のコラムでは、大企業からベンチャー企業に転職する成功するためのポイントを解説します。
転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
大手企業とベンチャー企業の違い
大手企業とベンチャー企業は、会社の規模だけでなく、働き方や企業カルチャーなど多くの違いがあります。
大手企業は設立してからの歴史が長いことから、確立されたビジネスモデルがあり、経営が安定している傾向があります。
また、組織体制が整っているため、役割や業務が明確になっていることが特徴です。
これに対して、ベンチャー企業は設立して間もない会社が多く成長過程にあることから、革新的な事業に積極的に取り組み、柔軟性とスピード感のある経営が行われています。
一人ひとりの裁量が大きく、幅広い業務に携わる機会も多いため、チャレンジングな環境です。
このように、大手企業とベンチャー企業にはそれぞれ違う良さがあるため、転職を検討する際にはどちらの環境が自身に適しているかを見極めることが大切です。
大手からベンチャーに転職するメリット
大手からベンチャーに転職するメリットには、主に以下の4つがあげられます。
- 従業員間の距離が近い
- 裁量権が大きい
- 業務の幅が広い
- 早期キャリアアップが狙える
従業員間の距離が近い
ベンチャー企業は、組織が比較的小規模であるため、従業員間の距離が近いことが特徴です。
このような環境では、上下関係にとらわれないコミュニケーションが行われたり、異なる部署や役職の人々とも日常的に意見交換をしたりする機会が多くなります。
こうしたオープンなコミュニケーションは、新しいアイデアを生み出したり、迅速な意思決定につながったりと、多くのメリットがあります。
経営陣との距離も近く、直接コミュニケーションを取る機会も多いため、経営者視点の考えを学べるだけでなく、自身の意見や提案を反映できるチャンスも豊富です。
また、万が一トラブルが発生した場合でもすぐに対応でき、効率的かつクオリティの高い仕事にもつながります。
このような職場環境は、スピード感を持って業務に取り組みたい方や、積極的に行動を起こして成長したい方にとって大きな魅力となるでしょう。
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裁量権が大きい
ベンチャー企業では一人ひとりに大きな裁量が与えられ、自らのアイデアや判断で仕事を進めていく機会が多くあります。
例えば、入社して間もない時期から新規事業に携わる機会や、プロジェクトリーダーを任されるなど、責任ある大きな仕事にチャレンジできます。
このような環境に身を置き、自分から積極的に提案を行ったり、課題を解決したりする過程を通じて自己成長を実感できるでしょう。
また、自身の成果がプロジェクトの成功や企業の成長に直接的に影響することを実感できるため、大きなやりがいを感じられることもメリットです。
業務の幅が広い
多くのベンチャー企業は、限られた予算や人員の中で効率的に成果を出すことが求められます。
また、基軸とする商品、サービスだけでなく、新たな事業も積極的に展開することで成長を続ける企業も多くあります。
このような特徴から、ベンチャー企業では幅広い業務に関わりながら、様々な経験を積むことが可能です。
また、部署や職種をこえた多様な業務を担い、多くのチームメンバーやクライアントと関わる中で、コミュニケーション能力や多角的な視点を身に着けられるなど、スキルアップも期待できるでしょう。
このようなベンチャーならではの幅広い業務経験は、自身の強みや興味を知ることにもつながり、より良いキャリアパスの形成に役立ちます。
早期キャリアアップが狙える
革新的なアイデアや技術を取り入れながら新たなビジネスを展開するベンチャー企業は、急速な成長過程にあることが一般的です。
企業が成長し続けるためには、社員一人ひとりの成長は欠かせません。
そのため、従業員の成長をサポートする取り組みとして、成果主義制度やインセンティブ制度をベースとした独自の評価制度を取り入れている企業も多く存在します。
このような制度によって、社歴や年齢に関係なく、実力に応じて早期に責任ある仕事を任されるなど、キャリアアップのチャンスがあります。
さらに、より高い成果を上げることができれば、それに応じた高い報酬を得ることも可能です。
そのため、短期間でのキャリアアップや高収入を目指す方にとって、ベンチャー企業は大きなメリットがあると言えるでしょう。
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大手からベンチャーの転職に向いている人
大手企業とベンチャー企業には、それぞれに魅力と課題があることから、どちらが優れているかを一概に判断することは難しいでしょう。
両者に異なる特性があるため、ベンチャーで働くには向き不向きが存在します。
以下では、大手からベンチャーへの転職に向いている人の特徴についてご紹介します。
- キャリアプランが明確
- チャレンジ精神が豊富
- 主体性がある
- 柔軟性が高い
- コミュニケーション力が高い
- 自己管理が得意
キャリアプランが明確
ベンチャー企業へ転職する際、自身のキャリアプランが明確であることは、大手企業以上に大切なポイントとなります。
大手企業では、組織体制が整備されており、ある程度決められた役割や昇進ルートが確立されている傾向があります。
これに対して、ベンチャー企業では柔軟な体制が取り入れられていることから、自らキャリアパスを切り開くことが可能です。
そのため、やりたいことや目指すキャリアの方向性がはっきりしている人にとって、ベンチャー企業の環境は自己成長を促すきっかけになるでしょう。
また、スキルや資格取得のための学習をサポートする制度を導入している企業もあるため、自身の希望や状況に合わせた企業選びを行うことで、より良いキャリア形成が可能です。
チャレンジ精神が豊富
革新的なビジネスモデルで成長するベンチャー企業では、常に新しいアイデアや技術を導入して、商品やサービスを展開するチャレンジングな姿勢が求められます。
その過程では、プロジェクトが思うように進行しなかったり、ユーザーからの好反応が得られなかったりするリスクもあります。
しかし、このような環境の中でも、失敗を恐れずに挑戦し続ける精神が大切です。
リスクを取りながらも問題解決に向き合える方は、ベンチャーに向いていると言えるでしょう。
主体性がある
ベンチャー企業では、自ら考えて、積極的に行動する主体性も求められます。
例えば、与えられたタスクだけをこなすだけでなく、課題を見つけて解決策を提案するなど、積極的に働きかける力が必要です。
進んで仕事を引き受けるなど、主体性があることで企業の成長を促せるだけでなく、自身の成長を感じられるでしょう。
さらに、新しいアイデアや提案を上層部に伝えやすい環境にあることから、自分が企業に及ぼす影響を感じられやすく、それがやりがいにもつながります。
自分から仕事を作る姿勢で積極的に取り組んでいきたい人にとって、ベンチャー企業は自身の能力を発揮できる環境となるでしょう。
柔軟性が高い
変化の早い環境においては、フレキシブルに対応する力や適応力も欠かせません。
ベンチャー企業は、独自のビジネスモデルの特性によって、市場や競合他社など外部の影響を受けやすい傾向があります。
外部の状況に合わせて適切な対応を取ることが求められるため、社内の組織や業務も素早く変化させていくことが重要です。
変化に対応する過程では、仕事内容や優先順位が急に変わることも少なくありません。
そのため、その時々の状況に合わせて柔軟に対応し、適切な行動を取れる人はベンチャー企業で評価されやすい傾向にあります。
コミュニケーション力が高い
小規模な組織でビジネスを展開するベンチャー企業では、コミュニケーションが特に重要です。
一人ひとりの裁量が大きく、仕事の成果に対する影響力も大きいことから、従業員同士の意見交換が活発に行われる傾向があります。
そのため、周りの意見を受け入れたり、自分のアイデアをわかりやすく伝えたりする総合的なコミュニケーション力ある人は、ベンチャー企業で大いに活躍できるでしょう。
また、新しい事業を展開するにあたり、外部のクライアントやパートナー企業との関係性も大切です。
こまめに進捗状況を共有したり、積極的に相手の意見に耳を傾けたりと積極的な関わりを持つことで、相手の信頼感につながり、交渉やプロジェクトをスムーズに進めることが可能になります。
コミュニケーション力を活かして、将来的にはチームリーダーや経営幹部など、リーダーシップを発揮するポジションで活躍するチャンスも期待できるでしょう。
自己管理が得意
リモートワークやフレックスタイム制など、自由度の高い働き方を取り入れているベンチャー企業も少なくありません。
こうしたフレキシブルな働き方ができる反面、その分成果に対する責任も大きくなります。
そのため、優先順位をつけて効率的に業務を進める計画性や、パフォーマンスを最大限に発揮するための健康管理も大切な要素です。
自己管理をしっかり行い自律的に働ける人は、より大きな成果を上げられるでしょう。
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大手からベンチャーの転職で失敗しがちなポイント
大企業からベンチャーへの転職は、新しいチャンスをつかめる可能性が多くありますが、転職後に失敗と感じてしまうケースもあります。
転職後に後悔をしないためには、失敗につながりやすい要因を事前に知っておくことが重要です。
そこで、以下では失敗しがちなポイントとして理解しておくべき3点をご紹介します。
期待値とのギャップ
転職する際にありがちな失敗のひとつに、期待値とのギャップがあります。
大手企業では、確立された組織体制や教育制度が整備されているため、比較的安定したキャリア形成が期待できます。
一方、ベンチャー企業は急成長の過程にあり、従業員も会社と共に成長していくことが求められます。
仕事の成果や自身の成長を実感しやすい環境がありますが、自ら働きかけて積極的にキャリアを切り開いていく努力も必要です。
このような特徴から、計画が不十分なまま転職すると、期待していたイメージとのギャップにストレスを感じることがあるかもしれません。
また、個人が受け持つ業務の幅が広く、若いうちから責任ある仕事を任されることも珍しくありません。
そのため、思いのほかハードワークであったり、転職後の業務内容が思っていたものと異なったりと、モチベーションをうまく保てないケースもあるでしょう。
自身の経験やスキルを十分に発揮できる環境で活躍するためには、自分が思い描くキャリアパスと、それを実現できる企業とのマッチングを慎重に確認することが大切です。
労働条件をチェックしていない
ベンチャー企業における労働条件は、大手企業とは大きく異なる場合があり、転職後に思いがけないミスマッチが発生することもあります。
特に、勤務時間や給与体系、福利厚生などは独自のシステムを導入している企業も多く、大手企業とのギャップに驚く人は少なくありません。
例えば、業績や成果に応じた給与制度を導入している企業の場合、転職直後は期待していた収入が得られないことや、業務量の多さに圧倒されてしまうこともあるようです。
しかし、逆を言えば努力と成果に応じてより大きな仕事を任されたり、高い報酬を得られたりといったメリットもあります。
そのため、自分が理想とするライフスタイルや働き方が希望条件に合っているかをチェックしておくことで、ミスマッチを最小限に抑え、大きな成果をあげることが可能です。
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企業カルチャーが合わない
設立から日が浅く、新しいビジネスを展開しているベンチャー企業の多くは、独自のカルチャーを持っています。
伝統を大切にする傾向がある大手企業とは異なり、スピードや柔軟性、イノベーションを重視する傾向が強いため、転職後に自身の価値観と合わないと感じることがあります。
そのため、たとえ業務内容が自分のやりたいことであっても、企業カルチャーが合わないことで能力を十分に発揮できず、フラストレーションが溜まってしまうかもしれません。
また、社内でのコミュニケーションにおいても、企業独自の方法や雰囲気があり、うまく馴染めないこともあります。
しかし、逆に一緒に働くメンバーとの相性が良ければ、楽しみながら働けるだけでなく、実力以上の能力を発揮して、企業に貢献することが可能です。
個性が強いベンチャー企業だからこそ、自身が企業カルチャーにフィットするかを見極めることが成功のポイントとなります。
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大手からベンチャーへの転職で成功するためのポイント
以下では、大企業からベンチャーへの転職で成功するためのポイントをご紹介します。
- 目指すキャリアを明確にする
- 情報収集をしっかり行う
- 経験や慣習にとらわれない
- ネットワークを活用する
目指すキャリアを明確にする
始めに、自分がどのようなキャリアを築きたいのかを明確にすることが重要です。
大手企業におけるキャリアパスは、勤続年数や年齢などに応じた年功序列などによって昇進ルートがある程度定まっていることが多いですが、ベンチャー企業では自分次第でキャリアの方向性を決めることが可能です。
そのため、自己分析を行い長期的なキャリアプランを具体的に設定することで、それを実現するための企業選びやポジションを検討できるでしょう。
また、転職後も目指す目標をしっかり持つことで、ブレずに行動できるだけでなく、会社からのサポートを受けられるなど、自己実現のチャンスが広がります。
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情報収集をしっかり行う
転職前には、事前の情報収集も成功するために重要なポイントです。
ベンチャー企業では、大手企業以上にそれぞれの会社の規模や経営方針、カルチャーが異なります。
そのため、企業ごとの詳しいビジネスモデルやビジョン、社長の考え方などを詳しく調べることが大切です。
企業のウェブサイトや求人ポータルサイト、転職イベントなど、様々な情報源から幅広くチェックするようにしましょう。
特に、自分が転職先の企業に求める条件や優先順位をはっきりさせ、それに沿って情報収集を行うことで、より効率的に詳細情報を調べることが可能です。
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経験や慣習にとらわれない
前職での経験や慣習が、ベンチャー企業では通用しないケースは多々あります。
革新性を重視するベンチャー企業では、既存の方法やアプローチが成長を妨げる要因となってしまう場合も。
新しい考えや方法を柔軟に取り入れ、枠にとらわれずに仕事に向き合うことがポイントです。
また、年齢や役職に関係なく、自分の意見をしっかり伝えたり、不明点はすぐに質問したりすることも大切です。
これによって意欲をアピールできるだけでなく、早期の問題解決につながるなど、企業の成長にも貢献できるでしょう。
固定観念にとらわれず、その企業に合わせた柔軟な対応が成功のポイントとなります。
ネットワークを活用する
転職を成功させ、理想のキャリアを形成するには、ネットワークの活用も役立ちます。
特に、変化の早いベンチャー企業に関する情報は、インターネット上だけでは得られない最新の情報も少なくありません。
業界内や企業など、関連のある人脈を広げることで、リアルな情報を得ることが可能です。
例えば、業界のイベントやコミュニティに参加することで、従業員や関係者と直接的なつながりを持つ機会を得られます。
ネットワークの活用によって企業に対する理解を深め、転職に役立つアドバイスを受けることで、より自分に合った企業選びを実現できるでしょう。
まとめ
大企業からベンチャーへの転職は、刺激的な環境で自己成長が期待できるなど、多くの魅力がある反面、それに伴うリスクも存在します。
転職後に後悔しないためには、事前の準備が大切です。
自分が理想とするキャリアパスを明確にし、その上で情報収集をしっかり行うことで、転職後のミスマッチを防ぎ、自身の能力を発揮できるでしょう。
自分に合った企業を選び、納得のいく転職を成功させてください。