働きがいのある会社とは?20代中途におすすめのベンチャー企業もご紹介

就職先や転職先を探している人にとって、重要なファクターとなるのが「働きがい」です。
そこで今回のコラムでは、働きがいのある会社を探している人に役立てて貰えるよう、

  • 「働きがい」とは何か?
  • 「働きやすさ」と何が違うのか?
  • 2024年度版「働きがいのある会社」ランキング結果
  • 20代向け「働きがいのある会社」の共通点
  • 働きがいのあるベンチャー企業3選

についてまとめてみました。

「働きがい」と「働きやすさ」の違い

「働きがい」を正しく理解するには、「働きやすさ」との違いを明確にしておくことが重要です。
そこでこの章では、以下の3項目に分けて解説していきます。

  • 「働きがい」とは?
  • 「働きやすさ」とは?
  • 明確に区分する定義はない

では早速、順番に見ていきましょう。

「働きがい」とは?

いわゆる「働きがい」とは、従業員が仕事そのものに対して「面白そうだな!」「やってみたいな!」と思える内面的な動機のことです。

その仕事に誇りを持てる、あるいは仲間と連帯感を持って業界でイノベーションを起こすために邁進できる、なども働きがいに相当します。

ちなみに、厚生労働省「職場の働きやすさ・働きがいに関するアンケート調査(従業員調査)」(平成25年)によると、会社側が従業員の「働きがい」意識を高めるために行うべきポイントとして、以下の5点を挙げています。

  1. 仕事の意義や重要性を説明する
  2. 従業員の意見を経営計画に反映する
  3. 本人の希望をできるだけ尊重して配置する
  4. 希望に応じてスキルや知識が身に付く研修を実施する
  5. 提案制度などで従業員の意見を聞く

「働きやすさ」とは?

一方「働きやすさ」とは、快適に働き続けるための「報酬条件」や「就労条件」などの、外的な要因のことです。
より平たく言うと、

  1. 残業の少なさ
  2. 高額な給料
  3. 手厚い福利厚生

といった「目に見えやすい」職場環境が働きやすさに相当します。

なお、前述した厚生労働省「職場の働きやすさ・働きがいに関するアンケート調査(従業員調査)」(平成25年)では、会社側が従業員の「働きやすさ」を後押しするポイントとして、以下の5点を挙げています。

  1. 希望に応じてスキルや知識が身に付く研修を実施する
  2. 本人の希望をできるだけ尊重して配置する
  3. 提案制度などで従業員の意見を聞く
  4. 従業員の意見を経営計画に反映する
  5. 経営情報を従業員に開示する

明確に区分する定義はない

「働きがい」と「働きやすさ」には、以下のような違いがあります。

  • 働きがい:働いていてみたいと思える、内面的な動機
  • 働きやすさ:快適に働き続けるための、外的な労働条件

ただし、従業員にとってはどちらも働くモチベーションに直結するため、両者を明確に区分する定義はありません。
その会社で働くことそのものに値打ちがある、つまり働きがいのあるベンチャー企業だったとしても、報酬や労働条件が乏しければ長続きはしないでしょう。

「働きがい」と「働きやすさ」のバランスを考慮し、満足できるラインを探し出すことが大切です。

2024年度版「働きがいのある会社」ランキング

参考までに、Great Place To Work® Institute Japanが発表した2024年版「働きがいのある会社」のランキング結果を、以下3つのカテゴリーに分けてご紹介します。

  • 大規模部門
  • 中規模部門
  • 小規模部門

大規模部門

大規模部門(1,000人以上)の2024年版「働きがいのある会社」ベスト10は、以下の通りです。

※左右にスライドしてご確認ください

順位 社名 業種 選出回数
1位 シスコシステムズ 情報通信業 6
2位 DHLジャパン 運輸業、郵便業 12
3位 アメリカン・エキスプレス 金融業、保険業 15
4位 セールスフォース・ジャパン 情報通信業 10
5位 ディスコ 製造業 16
6位 ラクス 情報通信業 7
7位 パーソルキャリア 他に分類されないサービス業 11
8位 SAPジャパン 情報通信業 11
9位 レバレジーズグループ 他に分類されないサービス業 8
10位 マネーフォワードグループ 学術研究、専門・技術サービス業 2

中規模部門

一方、中規模部門(100~999人)の2024年版「働きがいのある会社」ベスト10は、以下の通りとなりました。

※左右にスライドしてご確認ください

順位 社名 業種 選出回数
1位 コンカー 他に分類されないサービス業 10
2位 アチーブメント 学術研究、専門・技術サービス業 9
3位 Box Japan 情報通信業 1
4位 フロンティアホールディングス 不動産業,物品賃貸業 5
5位 FCE 教育、学習支援業 12
6位 日本ケイデンス・デザイン・システムズ 情報通信業 3
7位 ファイブグループ 宿泊業、飲食サービス業 8
8位 グロービス 教育、学習支援業 11
9位 ヤッホーブルーイング 製造業 8
10位 CKサンエツ 製造業 8

小規模部門

最後にご紹介する小規模部門(25~99人)の2024年版「働きがいのある会社」ベスト10は、以下の通りです。

※左右にスライドしてご確認ください

順位 社名 業種 選出回数
1位 あつまる 情報通信業 6
2位 ミクセル 卸売業、小売業 3
3位 All Ads 情報通信業 1
4位 バーテック 製造業 7
5位 イベント21 他に分類されないサービス業 3
6位 タニウム 情報通信業 2
7位 Aphros Queen 他に分類されないサービス業 2
8位 現場サポート 情報通信業 5
9位 Macbee Planet 他に分類されないサービス業 1
10位 Reaktor Japan 情報通信業 1

20代が求める働きがいのある会社の共通点

傾向として、20代が働きがいのある会社に求める条件には、以下のような共通点があります。

  • 企業理念やビジョンがシェアされている
  • カルチャーがあり根付いている
  • スタッフ同士が信頼感でつながっている
  • 社員の成長をサポートできる環境が整っている
  • 社員の意見を尊重している
  • イノベーションを起こす風土がある
  • 利益を社員に還元している
  • 福利厚生が充実している

上記のような共通点は、とくに勢いのあるベンチャー企業ほど明確に表れているため、ぜひ今後の就職活動にお役立てください。

企業理念やビジョンがシェアされている

働きがいのある会社には、「企業理念に込められた思い」や「将来的なビジョン」が立場の壁を越えて全スタッフにシェアされている、という共通点があります。

特筆すべきは、企業理念やビジョンが浸透しているベンチャー企業の経営陣は、一般社員に対してフレンドリーに接している傾向が強くみられる、という点でしょう。

日常的な会話の中で、経営陣が直接スタッフに以下のような事柄を語っているからこそ、よりリアルに企業理念やビジョンが浸透しているのです。

  • なぜその企業理念を掲げているのか
  • 将来的にどのようなビジョンを描いているのか

言い換えれば、企業理念やビジョンがシェアされている企業ほど、経営陣と社員の間に威圧感・緊張感・劣等感といった「心理的な隔たり」が少ないと判断できます。

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カルチャーがあり根付いている

企業のカルチャー、つまり「その会社らしさ」が根付いているのも働きがいのある会社の特徴です。

一例として、Googleの企業カルチャーをご紹介しましょう。

  • エンパワーメント:フラットなシェア文化、情報公開、権限委譲など
  • インディペンデンス:失敗を恐れないチャレンジ精神、自分で考える習性など

各スタッフが常に2つの企業カルチャーに沿って判断・行動を繰り返すことで、社内で「Googleらしさ」が培われていくのです。

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スタッフ同士が信頼感でつながっている

スタッフ同士が信頼感で繋がっているのも、働きがいのある会社の特徴です。
具体的には、スタッフ同士が互いに信頼できる関係性を築けるよう、以下のような方法が用いられています。

  • 公正なルールの構築
  • 多面評価など、公明正大な人事査定
  • チームや部署に連帯感を形成する仕組み

信頼できる職場環境だからこそ、各スタッフが個人の能力を最大限に発揮できるのです。

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社員の成長をサポートする環境が整っている

働きがいのある会社は、社員の「やりたい!」という熱量をサポートし、成長をバックアップする環境が整っています。

社員のチャレンジ精神は、将来的に会社を成長させる可能性を秘めている「宝」です。

だからこそ、以下のように社員の成長をサポートする工夫を講じることで、チャレンジ精神の旺盛な就職者を率先して採用しているのでしょう。

  • 若手向けの社内コンペを積極的に開催する
  • 資格取得を助成する

社員の意見を尊重している

社員の意見を尊重しているのも、働きがいのある会社の共通点です。

たとえば以下のような仕組みを導入し、社歴が少ない若手でも気軽に意見が述べられるように工夫されています。

  • 若手スタッフに、ある程度の裁量権を与えている
  • 個々のキャリアプランに合わせて、配属先を柔軟に変更する

イノベーションを起こす風土がある

トレンドや消費者ニーズなどは、時代の流れとともに常に変化しています。

数年前に業界を席巻したアイディアが今年は通用しない、という事例も少なくありません。

会社として持続的に成長するためにはイノベーションを起こす風土が不可欠であり、働きがいを求める求職者を引き寄せる「強み」にもなっているのです。

利益を社員に還元している

前述した通り、ほとんどの求職者が「働きがい」と「働きやすさ」を同義と見なしているのが実情です。

とくに20代の多くは、働きがいのある会社の条件として利益を社員に還元していることを挙げています。

ただし、確固たるスキルを持たない成長過程の20代が「働きがい」と「働きやすさ」の両方で100%満足できる会社にエントリーするのは、現実的とは言えないでしょう。

20代にとって就職先や転職先を選定する際に重要なのは、夢中になれるかどうかと労働条件のバランスです。

福利厚生が充実している

福利厚生が充実しているのも、働きがいのある会社の共通点です。

近年では以下のような福利厚生に力を入れているベンチャー企業もあり、労働のモチベーションアップに貢献しています。

  • トレーニングプログラム
  • スキルアップ・資格取得のサポート
  • フレキシブルな労働環境
  • ワークライフバランスの向上
  • 健康サポート
  • ボーナス・インセンティブ制度
  • 社内イベント

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働きがいのあるおすすめベンチャー企業3選

最後に、就職・転職先として働きがいのあるベンチャー企業を探している20代へ向けて、おすすめの3社をご紹介します。