ベンチャー企業のメリットとデメリットを徹底解説!
転職を考える人の中には、安定性がありそうな大手企業をみている人も多いですが、将来性や働きがいがあるベンチャー企業がおすすめ。
求人倍率が大手ほど高くなく、自身の力がダイレクトに評価されるベンチャー企業でバリバリ働きたいと魅力を感じる人も多いはず。
しかし、転職先の会社が成長するかどうか?どんなハードルがあるのか?など心配事もあるかと思います。
今回は、ベンチャー企業に転職するメリットとデメリットを詳しく解説します。
ベンチャー企業の求人は魅力的?
ベンチャー企業というと、多くの方が小規模な会社の代名詞みたいに思われる方もいることでしょう。
しかし、ベンチャー企業の中には短期間で急成長をして、上場企業へと成長する会社がたくさんあります。
- リクルート
- 楽天
- サイバーエージェント
- メルカリ
- ぐるなび
- スマートニュース
- Zホールディングス(旧Yahoo!)
- DeNA
これらの企業はみなベンチャー企業としてスタートし、今やIT業界の有名ブランドとして活躍しています。
また、転職先として人気の高いWEB業界の多くがベンチャーやスタートアップ企業です。
このようなベンチャー企業を転職先の候補として魅力的な理由は以下の2点です。
- ベンチャー企業ではポテンシャル採用が多い
- ベンチャー企業の職場は進歩的で働きやすい
ベンチャー企業に転職するメリットとデメリットにも関係するので、確認してみましょう。
ベンチャー企業ではポテンシャル採用が多い
ベンチャー企業の求人の特徴として、求職者の経験やスキルを求めるのではなく、むしろ潜在能力や成長の可能性を重視するポテンシャル採用を行うケースが目立ちます。
実際に応募条件を確認すると、『未経験者OK』を挙げるところが多く、スキル・経験を優遇とする求人が多いことに気付くでしょう。
ベンチャー企業がポテンシャル採用を採る理由として、主に次のような理由があります。
- 採用活動に人員やコストをかけられない
- ブランド力や認知度が低い
- ベンチャー企業への転職情報が少ない
つまり、上場企業のように応募条件を付けてしまうと人材確保がままならないからです。
このことは転職希望者に好都合で、どなたでも応募するチャンスが生じます。
そうです、ベンチャー企業への転職は比較的に門戸が広いです。
ベンチャー企業の職場は進歩的で働きやすい
ベンチャー企業の求人には、働きやすい労働条件を提示するところが多いのも魅力のひとつです。
革新的なサービス提供をするベンチャー企業の多くが、実は職場環境においても最先端を実践するケースが目立っているのです。
具体的な好条件として、主に次の3点が挙げられます。
- 自由度の高いフレックス勤務
- 在宅やホテルなどでのリモートワーク
- 育休・介護の休暇など待遇がしっかりしている
また、職場のスタッフ全員が手探り状態で働いている(まだ仕事内容がマニュアル化されていない)ため、個々にノルマを課すことも少ないと言えるでしょう。
逆に言うと、会社全体が掲げる目標へ向かって努力する(社員間での助け合いで乗り切る)といった働き方が多いです。
▼関連コラム
ベンチャー企業に転職する4つのメリット
ここまで述べたベンチャー企業へと転職する魅力が、そのままベンチャー企業への転職メリットとなります。
具体的にメリットをまとめると、大きく次の4つを挙げることができます。
- スキル・キャリアを上げるチャンスが高い
- 勤続年数や年齢に関係なく評価される
- 経営陣との距離が近い
- ワークライフバランスの改善が可能
スキル・キャリアを上げるチャンスが高い
ベンチャー企業への転職は、結果的にスキル・キャリアを上げるメリットがあります。
ベンチャー企業の職場は少数精鋭で実務をこなす
ベンチャー企業の求人においては、人手不足な状態で仕事をやりくりするケースが目立ちます。
そのため、個々のスタッフは複数の業務を掛け持ちするのが常です。
そのため、転職後に配置された部署では、例え新人でも複数の仕事を任されることでしょう。
これによって、現場仕事をしながら様々なスキルを習得するチャンスに恵まれます。
もちろんできる範囲内での担当ですが、専門内外を問わずに多くのスキル・知識を吸収できるメリットがあります。
実務の中で身に着けるスキルほど有益なものはありません。
早く力をつけて将来のキャリアパスをステップアップしたい方には、ベンチャー企業の職場は打ってつけ機会となるでしょう。
▼関連コラム
自分のアイデアを実現できる職場環境
ベンチャー企業のほとんどは、自社のビジネスモデルを模索中の状態です。
そのため、仕事内容においては前例がない事も多く、一人ひとりが創意工夫と努力をもって取り組む機会に恵まれます。
自分のアイデアや企画を実践するチャンスも少なからず経験するメリットがあります。
チームメンバーとの絆を深める
小規模の職場で、かつ全体で目標達成へ励むことで、チームワークについて多くを学ぶことができます。
またベンチャー企業の仕事は、会社のイノベーションに関わることも多く、会社の成長をチーム全員で作り上げる経験が得られるかもしれません。
▼関連コラム
勤続年数や年齢に関係なく評価される
まだ歴史の浅い企業では、勤続年数や年齢に関係なく個々の評価をするというメリットがあります。
実績次第で昇給チャンスが得られる
会社の業績アップに貢献すれば、それはダイレクトに昇給アップへとつながるでしょう。
先にも述べた通り、少数精鋭の職場ですから、年齢や勤続年数の差に関係なく成果次第で昇給やキャリアアップが得られる可能性があります。
経営面の伸びしろがある
ベンチャー企業の将来性は、既に形が出来上がっている企業と比べて伸びしろが大きいと言えるでしょう。
会社自体の実績を上げることは、取りも直さず社員全体の収入アップ・社会的地位の向上に直結します。
経営陣との距離が近い
ベンチャー企業への転職のメリットには、社内での意思疎通がしやすいことがあります。
経営陣へ直接意見を言いやすい
ベンチャー企業は中間管理職が少ないという組織形態で、風通りの良い職場環境が生まれやすいです。
また、経営陣が若い世代で構成されるケースが多く、社員と経営陣との垣根が低い傾向があります。
▼関連コラム
新入社員がノウハウや働き方を学びやすい
会社全体がチームとなり、ひとつの仕事に取り組むスタイルを採るケースが多いので、転職後にノウハウや働き方をチームのみんなから教えてもらう機会を得ます。
つまり、経営陣をはじめ多くの先輩がメンター(仕事をサポートする教育係)となってサポートしてもらえるメリットがあります。
ワークライフバランスの改善が可能
ベンチャー企業では、社員の働き方改革の一環としてリモートワークやフレキシブルワークでプライベート重視の働き方を推奨する環境を整える職場が多いです。
そのためベンチャー企業で働く社員は、プライベートを重視するなど自分のスタイルで働き方を整えるメリットが得られます。
確かに、ベンチャー企業には仕事量が多くて残業問題を抱えているところもあります。
しかし、それでも在宅や勤務時間をフレキシブルにすることで、個々の時間的な負担軽減に務める会社が目立っています。
このようなベンチャー企業のメリットは、ベンチャー企業のカルチャーの影響も多いです。
▼関連コラム
ベンチャー企業に転職する4つのデメリットとその解決法
では、ベンチャー企業への転職で注意しておきたいデメリットも確認しておきましょう。
- 経済的なリスクや不安要素がある
- 職場環境の変化への適応力が求められる
- 福利厚生や給与が大手企業に比べて少ない場合がある
- 教育体制が不十分な企業もある
経済的なリスクや不安要素がある
まず、ベンチャー企業の多くが試行錯誤の経営状態にあり、今後の成長については不確実であることがデメリットだと言えるでしょう。
また、資金的にも不安のある会社は珍しくなく、顧客が増えて収益が上がり、経営が安定するまでは資金調達が課題となります。
場合によっては、業務縮小や倒産のリスクもあることを知っておきましょう。
リスクを回避する方法
転職先を決める際に会社の経営状態や実際の職場環境をチェックすることでリスク回避が可能です。
内部情報については、専門の転職エイジェントなどのサポートを受けると正確な情報が得られるでしょう。
職場環境の変化への適応力が求められる
ベンチャー企業では急速に変化する職場環境に対して、個々のスタッフには柔軟性や適応力が求められます。
具体的には、業務内容が変更したり転勤の必要が出たり、人員不足で仕事量が増えるというデメリットもあります。
成長過程にあるベンチャー企業では、定型的な仕事ではなく、新しく生み出す仕事が中心のため、専門外の仕事を任されたり、負担の大きな仕事を担当するケースがあったりするでしょう。
なお、経営者のワンマン経営で自分とは反りが合わない可能性もあります。
リスクを回避する方法
職場環境が変化しやすいかどうかも事前に会社チェックをするようにします。
特に残業や転職の有無については、直接会社に質問するなどしてしっかり確認しておきましょう。
また、自身でも柔軟な気持ちを保ち、なるべくフットワークを軽くしておくように心がけます。
生活習慣を見直して、健康管理にも気を使うなどして心身共に良い状態で転職に臨むと安心かもしれません。
福利厚生や給与が大手企業に比べて少ない場合がある
福利厚生には法律で設置が義務づけられているものも多いですが、ベンチャー企業によっては経営面がまだ安定していないことから、上場企業ほどの待遇を望めないかもしれません。
ただし、ユニークな福利厚生を揃えているベンチャー企業もあるので、一概に福利厚生が充実していないとはいえません。
給与は、ベンチャー企業の成長具合によっては経営面での不安定さがあるため、上場企業ほどの待遇を望めないかもしれません。
入社時の給与は明記されていますが、その後の昇給に関しては会社の成長や個人の成果如何で大きく変わる点にも注意しましょう。
▼関連コラム
リスクを回避する方法
福利厚生に関しては企業情報をしっかりと確認しましょう。
給与に関しては、転職先の会社の業績を過去に遡ってチェックし、成長率を数字で確認しておくようにおすすめします。
なお、成長の動力となる業務内容も分析しましょう。
今後も需要拡大が可能なサービスかどうかの判断も大事です。
これらは専門的な分析になりますので、プロの転職エイジェントのデータが役に立つでしょう。
教育体制が不十分な企業もある
人材が不足がちで少数精鋭の会社では、実際のところ社員の研修・教育制度が薄いところが多いです。
また、社員全員が忙しく働いているため、先輩からのサポートも不十分になるかもしません。
リスクを回避する方法
まずは、自身のキャリアパスをしっかりと描きましょう。
将来のステップアップに必要なスキル習得に関して、具体的にどうやって習得していくかのプランを作っておくようにおすすめします。
実務で効率よく学んでいくために、独自で学べる方法を考えておくことができます。
場合によっては、勤務外で独自で学ぶ必要もありますので、ネット検索などで事前に確認しておくようにおすすめします。
ベンチャー企業への転職でメリットが大きい人とは
ベンチャー企業への転職では、メリットを得やすい人、デメリットを上手に回避できる人とそうでない人とに分かれます。
これまで述べた通り、経営面の変化や職務内容の変化が怒りやすいベンチャー企業では、それに対応できる人材が必要とされます。
そこで最後に、ベンチャー企業への転職でメリットが大きい人についてまとめておきましょう。
適している人の特徴は、主に次の3つです。
- チャレンジ精神が旺盛な人
- 自分で考えて行動を起こしたい人
- 将来的に独立・開業を検討している人
チャレンジ精神が旺盛な人
ベンチャー企業では会社の成長に貢献するために、全く未経験なことでも果敢にチャレンジするといった積極性のある人が求められます。
また、職務の変化に柔軟に対応できる人、スピード感をもって仕事ができる人、幅広く経験を積んで成長したい人はメリットを得やすいでしょう。
自分で考えて行動を起こしたい人
ベンチャー企業では、自主的に仕事を工夫する場面が多いので、仕事内容やスケジュールをしっかりと自己管理ができる人が求められます。
そこで与えられた仕事に関しては、その範囲内で自ら裁量権を発揮して、ある程度自由に仕事を進める人はメリットを得やすいでしょう。
将来的に独立・開業を検討している人
ベンチャー企業では、それぞれのスタッフが実践からスキルや知識を学んでいくことで成長する必要があります。
なお、複数の仕事を同時にこなしていく忙しい勤務であることも多く、会社から学ぶ機会を与えられないと何もできないという人はスキルアップがままならないでしょう。
新しいことに興味をもち、それを自分から成長し学ぶ意欲がある人はメリットを得やすいでしょう。
まとめ
長い不況の時代から脱却しつつある日本では、行政の後押しを得て、法的にも融資的にも起業しやすい社会環境となりました。
そのため、続々とベンチャー企業やスタートアップ企業が生まれていて、どの会社も人材確保に積極的です。
転職を希望する方には、チャレンジ精神をもって新規事業の会社でバリバリ働きたいと考えている方も多いことでしょう。
ポテンシャル採用を積極的に実施するベンチャー企業は、そのような意欲に溢れる転職希望者を待っています。